2011年8月22日月曜日

絶滅危惧



日本の絶滅がもっとも心配されている動物たちはほ乳類で42種、鳥類で92種、爬虫類と両生類で52種、魚類で144種、植物や昆虫や貝、無脊椎をいれると大変な数になる。
最も有名なのがイリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコ、オガサワラオオコウモリやサンショウウオの仲間たち。
意外と知られていないのがジュゴンにラッコ、これは日本に棲んでいないと思われているらしい。

絶滅するのに人間が関わっていないものはほとんどない。
そして、地球の歴史からいうと、それはあっという間の時間でこの地球から消えていく。

清流に棲むサンショウウオや、イトウは河川が汚れ、ダムや堤や道路が造られ、その棲む環境が次々と破壊されていったからで、環境さえ守ってやれば彼らは平和に暮らすことができる。
変わり種にはコウノトリとトキがいる。
この二種は日本では一旦絶滅したといっていいが、莫大な国家予算をつぎ込んで、お隣のロシアもしくは中国から同種の鳥たちを日本に搬入し、繁殖に成功した。

この二種の絶滅の経路はまったく同じもので、乱獲や営巣環境が破壊されたということもあるが、日本の沼地湿地の開拓と農薬による汚染が原因で、餌となるドジョウやカエルが激減したことおよび農薬による鳥たちへの汚染が原因といわれている。

奇しくも増えたトキやコウノトリは野に放たれたが、それが野生化し子孫を増やすかどうかが今後の大きな課題になっている。
もちろん、その前に彼らが生きていくための環境を国および関係機関があるいは地域の方やボランティアの方たちによって、変えていったことはいうまでもない。
現在は放たれた地域では農薬は撒かれることなく、休耕田にも水を張って、ドジョウやカエルたちが棲めるように改良した。
地域は画期的に変わった。
トンボや他の昆虫やモツゴなどの小魚が泳ぎ、その他水辺に棲む生物たちも甦った。
人々も変わった。
環境に優しい農産物がその地域の特産品になり全国に広がりつつある。

これはひとつの大きな社会実験だが、コウノトリを護ることによって、他の生物の棲む環境も護ることが出来るということを立証した。
また人々も安心して住める環境がどんなものであるかを、あらためて知ることが出来たのではないだろうか。

絶滅が心配されているイトウにも同じことがいえるのではないだろうか。
イトウは川魚の頂点に立つ魚だ。
イトウを護ることによって、他の生物(魚だけでなく昆虫や両生類そして水辺の植物たち)も同様に護られて行くに違いない。

人が生きるということは、地球上のありとあらゆる生物たちを優しく護ってあげなくては、人も将来、生活することが出来なくなるように思えてならない。


ST*2、W30*2、J-KPS*3、DS100*3

0 件のコメント:

コメントを投稿