2014年1月11日土曜日

差別社会

 
 
村定め
 
当年より祝儀、仏事共に
無判の者へ
上下着し候儀
相成り申さず候よう
御達し下さるべきこと
 
自分の印判を持てない身分の者は、
祝儀、仏事の際かみしもを着てはならないよう
申しつけておきなさいという意味
 
昔は身分の低い者は判は持ってはならなかったし
また、そのような者は上下のような正装を
してはならないということのようですが
このように封建制社会はありとあらゆる日常的な
ことに階級間、階層間あるいは庶民間での差別化を図った
その差別が封建制社会をまもることとして
欠かせなかったようです
 
とすると現代社会ではどうなのか
あえて簡潔に表現するなら
江戸時代とは比べものにならないくらいに
経済的にも生活の質も発展した日本社会
 
表面的には差別はなくなっているように見えるが
あらたに格差社会という問題を生み出している
この格差という言葉は一見差別とは異なる印象に映るが、
あからさまな差別でないだけで、事実上の差別となんら変わりはない
 
いまは自由と平等という名の資本主義社会
そこには金の論理と、持った者が、あるいは
儲けることに長ける者が勝という競争社会でしかない
結果、多くの若者たちが
非正規労働者として低賃金と長時間労働に喘いでいる
これでは未来はない
 
人間には真に平等という社会を
作り上げる能力が備わっていないのかもしれない

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