2013年12月10日火曜日

忍び寄る低体温症

 
 
低体温症の症状は以下のとおりですが、必ずしも
順序がこの通りでなく、いきなり思考能力が低下し
死に至る場合がある
 
重度  意識           体の動き          震え
 
前兆   正常   手先での作業ができない  震えが起きる
軽症 無関心と眠気 よろめく、口ごもる 震えが止められない
中等症 意識不明        運動失調   同上、震え最大 
重度  錯乱           立てない     震え停止
最重度  なし            なし           なし
 
              
 
各重症度への経過時間はどのくらいかということが
一番の関心事になるのですが
これはそのときの気象条件によって
あるいはその方の状態によって大きく異なる
 
例えばあのトムラウシ遭難では
強風という条件の中で
さらには衣服、下着、靴などが濡れているいない場合
あるいはそれまでの疲労の度合いなどによって
進行速度が異なったものと考えられる
早い方では
発症してから死亡まで推定2~4時間以内が5名
6~10時間以内が3名
前記の方は急性低体温症だったと思われる
 
前兆の段階で行動を停止し強風を避け
重ね着や着替えをしたり
温かい飲み物を飲んだりし
その後、小屋に引き返すか、テントを張り避難すれば
遭難は避けられたはずなんですが
前兆を飛び越し、いきなり軽症以上になってしまうと
思考力が鈍り、低体温症対策がとれなくなってしまう恐れがある
 
これは温暖な四国の山でも冬場になると
起こりうることなので注意が必要なようです
強風の天狗塚~牛の背を歩いているとき
震えが止まらなくなって、
岩陰で重ね着をし温かい飲み物を飲んだ結果
やっと震えがおさまった経験があります
体感温度を急激に下げる強風のときは怖いですね

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