2013年11月30日土曜日

山での事故・遭難状況<四国>

 
 
四国の山は穏やかで厳しくないから
事故や遭難はそれほど起きてはいないだろう
そう思いがちだ
 
ところが実はそうではない
毎年、事故は繰り返し起きていて
その数は全国的な傾向と同じく
増加している
 
因みに一昨年の2011年はどうなっていたか
警察庁の発表によると
 
発生件数 遭難者数 死者 行方不明者 負傷者
       徳島      4     4                 2
       香川      1     2                 2
       愛媛     32    34   1             9
       高知      2     2                 1
 
 
翌年2012年には
 
発生件数 遭難者数 死者 行方不明者 負傷者
       徳島     11    15    1              
       香川      0        
       愛媛     23    23    3            8
       高知      2     3    1             
 
 
この統計には茸・山菜採り、渓流釣り、狩猟、
写真撮影や山での作業などが含まれている。
登山者の事故ばかりではないが
登山者の数が年々増えていることや
全体からする登山者の構成比が約71%ということからも
意外と多いことに驚かされる
 
 全国統計ではトップは道迷い 41.8%
転倒・転落・滑落・疲労・悪天候による事故は 40.1%
となっている
 
四国の山も決して安心して歩ける山ばかりではないようです 
 
最後に病気、、遭難事故全体の7.5%の方が山で発症している
普段の健康管理にも十分注意して
なおかつ、今日は体調が変だなと思う日には
さっさと諦めて、後日体調を整えてから登りましょう
 

2013年11月29日金曜日

雪崩れ

 
 
四国の山は穏健
そのとおり、年がら年中危険が少なくて
事故も少ないと思っているかたが多い
 
道迷いにしてもそうそうは起きていないし
ましてや滑落なんていうのはない
雪崩れ?疲労凍死(低体温症)?
そんな話は聞いたことがない…
 
ところが知らないだけで起きているのです
道迷いによる転倒。滑落による怪我や死亡は
決して少なくはないのですが
事件は地方紙にちょこっと載るのみで
載らないこともあるようです
 
四国の山は雪が少ない
しかし、何年かに一度や二度は大雪が降ることがある
そんなとき雪崩は発生している
 
過去にはあの笹ヶ峰北斜面登山道付近で雪崩が発生し
一名の方が巻き込まれ亡くなっている
1997年のことだ
そして石鎚山でも2001年に
二の鎖小屋に近いルンゼで
滑落停止の訓練をされていた方が雪崩で流され
デブリに埋まってしまった
すんでのところで助かったがもしこれが訓練で
なかったら危なかったかも知れない
因みにこのルンゼは毎年3月下旬になると
全層雪崩が発生する
 
その他、西ノ冠岳、面河道、東稜、三嶺南面
おかめ避難小屋上部などなど
普段、何気なく歩いているあちこちの山でも
雪崩は発生する可能性がある
 
特に大雪が降った年の
雪崩に対する知識と危機管理は大切なようです
 
雪崩は50cmも埋まれば
全身が締め付けられ身動きできなくなる
埋まって15分以上経つと
生きている可能性は極端に低くなる

2013年11月27日水曜日

山での怪我に

 
 
もしも、山で怪我して
消毒薬などなんにも持ってなかったときは
ヨモギ、スイカズラ、ドクダミ、ユキノシタの
葉や茎をもんだりして
患部に当てれば痛み止めや消毒になる
 
実際に山で怪我して化膿した人が
近くに生えていたヨモギの葉を
揉んでその汁を患部に何度も塗っていたところ
化膿が止まり、傷が癒えたそうです
 
夏場には化膿した患部に
ハエが寄ってきて
卵を産むことがあるようです
そうなると、患部には一週間も経たずに
ウジがわき、肉をエサにして育つ
その数は怖ろしいほどで
筋肉の内部深くにくい込んだウジは取ろうにも
取れないそうですので要注意

2013年11月26日火曜日

山での重ね着

 
 
 
 
ザックの中に着るものはこれだけをしっかり
入れて、歩いている方が結構多い
雨対策用にというだけでなく
風対策にもそして寒さ対策にもということで
重宝にしている
なので間違いではないのですが
しかし、カッパは万能ではない
 
実はカッパは寒さ対策にはならないのです
ヤッケの上に直接これを着たり
薄いシャツの上にカッパを着ても
寒さを防ぐ効果は極めて少ないとのこと
 
温かくするにはカッパの下に
空気の層を作ってやることが大切で、
フリースやセーター、薄手のダウンなどを間に着ると
効果抜群
逆にフリースやセーターだけでは
これも風があるときは効果がないので要注意
 
低体温症で亡くなっていった人たちには
折角ザックにフリースなどを入れていても
使用していなかったという悲劇も起きている
おそらく、疲労困憊状態で低体温症に陥ったことに
気づかずに急激に体温が低下したものと思われる
もしくは雨や強風下でカッパを脱いでその下に着ることが
困難な状態にあったかのいずれかのようです
 
 重ね着は寒さ対策としての重要な手段
夏山でも低体温症になるくらいですから
これからの冬山はことさらのようです

2013年11月25日月曜日

山での食糧

 
 
山歩きでの過度な疲労は禁物ですが
強風など厳しい気象条件による疲労もありますが
その他注意しないといけないのが
筋肉疲労や水分不足による疲労と
栄養不足による疲労です
特に問題なのがたいがいの人は栄養不足で
2泊以上の長い縦走などの場合
ザックの荷物を軽くしようとして
食糧を軽いものにとすることによるものだそうです
 
アルファー米やレトルト食品ばかりになって
栄養が不足し疲労を早めた結果
なんらかの事故を起こし、遭難というケースも
 
山歩きに必要な1日のカロリーは3000キロカロリー
アルファー米などばかりでは補えきれない
朝食インスタントラーメンもしくはアルファ米とスープ
行動食カロリーメイトやゼリー飲料など
夕食はアルファ米とカレーとスープ
これらを合計しても1000キロカロリーから
2000キロカロリーまで、これでは足りていないことになる
 
現実にトムラウシで起きた遭難では、
低体温症で亡くなられた方の
食事量がやはり少なかったようです
 
餅、チーズ、チョコレート、飴、
缶詰、ようかん、ドライフルーツなどなど
他にも様々な高カロリーな食べ物が必要なようです。 

2013年11月24日日曜日

リュックザックの重量

 
 
飲料水、食料、カッパ、コンロ
ファーストエイドキット、ヘッドランプ
コンパス、ツェルト、シートなどなど
一通りの装備をリュックに詰め込むと
重量はすぐに10kgは超えてしまう
 
1泊とか2泊にもなってくると
シュラフや着替え、非常食、ラジオなどが増え
重量は13kgは軽く超えてしまう。
 
まさかのことも考えると
食糧も出来る限り高カロリーで
遭難対策のための飲料水や装備もさらにかさばり
重量はさらに増加
 
しかし、山では疲労を出来る限り
少なくして歩かないと
却って事故や遭難の原因になったりするので
やっかいだ。
疲労から来る熱中症や低体温症などによる
遭難は実際にいろいろなところで起きているようです
 
リュックザックの重量は疲労を招き
上記の原因になったり
それだけでなく転倒や道迷いの
原因にもなったりする
 
気をつけないといけないが
装備を軽くするかそれともまさかのことも
考えて装備を調え重くするか、それは結構なジレンマ
 
その解決策は結局重いザックを
背負って歩けるだけの体力を
普段から鍛え作りあげておくしかないようです

2013年11月23日土曜日

山での遭難救助とヘリの性能

 
 
救助を要請してヘリが飛ぶ
その場合は無料だが
民間のヘリだといくら安くても
30万を超えてしまう
50万、もっとかかって200万というのも
あるようだ
そこで、当然のこととして
行政ヘリを要請するようになるが
ところが、他へも遭難救助に出かけていたりすると
やはり、民間になってしまう。
 
それだけではない
行政ヘリと、民間ヘリの
性能が違うようなのです
行政ヘリはその性能から低空飛行ができず
高所からの捜索になってしまって
発見が困難な場合がある
一方民間ヘリは
低空飛行での捜索が行政ヘリよりは容易で
発見されやすいようだ
 
実際にそういう事例もあって
行政ヘリでは近くにきても高所からの捜索なので
発見して貰えず
偶然にも他の理由で民間ヘリに替えたところ
同じ場所で低空飛行により発見されたそうで
それがなかったら
命がもったかどうか分からないという
ギリギリのところだった
一般的に山岳保険は日本アルプスなどでは
必要不可欠のようです
 
 
※井川・腕山スキー場がオープンした
温かい日差しの中でみなさん
気持ちよさそうに滑っていた
まだ、人工雪ですが、冬シーズンがやって来ました
急いで冬タイヤに履き替える

2013年11月22日金曜日

四国のクマはエライ、賢い

こんなクマ見たことない…ハチミツ手にワナ脱出

読売新聞全文   (11月22日(金)  )
こんなクマ見たことない…ハチミツ手にワナ脱出
 
 四国山地に生息するツキノワグマが、ワナの中に置かれたハチミツをまんまと盗み食いする様子を無人カメラがとらえた。

 四国自然史科学研究センター(高知県須崎市)などが生態調査用に設置したワナで、このクマは過去に2度引っ掛かっており、捕まらないコツを学習したようだ。

 同センターによると、クマは推定16歳のオスで全長約1・5メートル。「ゴンタ」と名付けられている。

 ワナはドラム缶(長さ1メートル、直径0・6メートル)2本をつないだ構造で、一番奥に置かれたハチミツ入り容器を引っ張ると、入り口の鉄製扉が閉まる仕組みだ。

 ゴンタが盗み食いをしたのは9月5日夕。高知県香美市のワナの無人カメラに記録された写真は〈1〉入り口から腹ばいになって侵入、体を伸ばし、扉が落下しても閉じ込められないよう後ろ脚を外側に残す〈2〉ハチミツ入り容器を手に入れると、後ろ脚に落下した扉を、後ずさりしながら持ち上げて脱出。頭を抜く時に左の前脚で扉を押さえている〈3〉脱出後、ハチミツを持ち去る――様子が写っていた。

 同センターの山田孝樹研究員は「こんなクマは見たことがない」と驚いた様子。今後はクマの体がすっぽり入るドラム缶3本分のワナを作るという。
 
 
四国路は紅葉真っ盛り
 
-高知県大豊町立川-
 
 


2013年11月21日木曜日

冬山での沢沿い歩き

 
 
夏道でよく歩いて精通してるから
といって
冬に沢道を歩く馬鹿はいない
雪崩の巣窟だ
 
私の場合
そんな危険な山に行くことは…
過去にもないし、
これから先にもないが
山には危険な行為が
必ずあるっていうことを
知っておくだけでも十分に参考になる
 
非常識もなにも、経験がないものには
区別も判断もつかないのが山だから

2013年11月20日水曜日

山での危機管理<強風>

 
 
ガスや雪などでまわりの風景が
見えなくなるのも怖いことなんですが
強風に晒されるのも辛くて
ときには事故や遭難の原因になったりもする
 
体温が奪われ、知らず知らずのうちに
体力がなくなってしまい
転倒や滑落につながったり
思考力が低下し道迷いをしたりしてしまいかねない
ときには稜線で強風に煽られ谷側へ飛ばされてしまう
ということもあるようです
 
もっとも怖いのは低体温症
風速1mにつき
体感温度は1度下がってしまう。
北アルプスの7月の平均気温は
おおよそ10.2度、
最低気温は8月でもおおよそ4.2度
ときには氷点下に近い日もありますので
風は登山者にとって大敵となるようです
 
他に、その日、気象庁から発表された風速が10mとして
瞬間風速は1.5倍から2倍にもなり、15~20m
置かれた状況を判断して
動かないということも大切だ
 

2013年11月19日火曜日

1枚の救急シート

 
 
寒くて寒くて、
眠くて眠くてぽぉっとしていたんです。
ご飯もほとんど食べられなくて、
でも、リュックを下ろしたときに、
雨避けに被せたアルミの救急シートがあるのに気づいたんです。
これを体にぐるぐる巻き付けて、
その上に外から見えないように雨具を着て、
ズボンの中にシートの裾を入れたの。
下山後、宿に着いて雨具を脱いだとき、
初めて気づいたんです。
『ああ、私はこれで助かったんだ』と
 
これは「トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか」
の書き出しです。
 
-著作権侵害になることをあえて、無断引用-
 

2013年11月18日月曜日

山での危機管理<マッチとロウソク>

 
 
このデジタルな時代には
相応しくないと思われがちな装備の一つに
マッチとロウソクがある
 
コンロに火を点けるのに
コンロ自体についている着火装置を使うのが
普通だが、壊れたときや、
高所での着火不具合を考えて
予備にライターを持っていく
ところが気温が氷点下になるとライターは着火しない
そんなとき欠かせないのがマッチです
 
また、ロウソクは持ち運びに便利で
意外と長時間持つタイプの物がある
テントやツエルトもしくは雪洞のなかでも
小さな暖炉になったりもして
非常時にはとても役に立つ代物です
実際に遭難された方が
ロウソクがあったお陰で生き抜くことができた
との報告例もあるほどだ
 
※小さなティーライトキャンドルが100円ショップ
などで売られてますが、燃焼時間6時間
普通の細長いロウソクでも3時間を超えて燃焼した

2013年11月17日日曜日

山での危機管理<早出・早着き>

 
 
山での事故や遭難には
心理的な要因が大きいと言われている
意外なのですが
山歩き初心者が遭難を起こしやすい
と思われているが必ずしも
そうではなく、15年、20年なかには30年近いというベテランが
事故を起こす例が結構ある
 
長い間に遭難を起こしそうになったりも
しているのだが、その都度克服した
自分は経験を十分に積んでいるという自負心がある
 
ところがある日、つい慢心してしまう
これが遭難の大元凶
自分はこれだけ歩けるからこの計画でいける
いままでそれで問題はなかった
つい慢心して、歩く行程にゆとりを入れずに組んでしまう
 
ところが普段にないトラブルを起こして
時間がなくなり、焦ってなんでもないところで
ミスをますます深めてしまうという遭難パターンが増えている
 
初心忘れるべからず
午後3時にはその日の山歩きが終了できるように
お尻から逆算して登山開始の計画を立てよう
そうすれば、多少のトラブルがあっても
時間のゆとりはあり
心の持ち様も大きく違ってくる
早出・早着きは事故・遭難の最大の防御の一つなり

2013年11月16日土曜日

山での危機管理<道迷い>

 
 
道迷いの最大の原因は
迷ったことが分かった時点で引き返さないことにつきるようです
人間の本能でしょうか、そのまま下り続けて
焦った末に、沢や崖下へ転落という典型的なパターンに陥る
もしくは、テープを追っていて
いつの間にか踏み跡もテープもなくなって
脱出できなくなったというケースも
 
問題なのは
迷って下ったからといって
遭難するとは限らないんですよね。
たいがいは偶然に林道へ下山できたり、
踏み跡に出合ったりして、脱出できる
 
また、たまたまテープを見つけて脱出できたりもする
下ればどこかに出られるという、
変な意味での自信過剰になってしまって
これを安易に何度か繰り返しているうちに
本当に脱出できなくなりパニックになって遭難
 
たまたま下って脱出できたからと言って
鉄則を破ることはしてはならないようです
あくまでも、元の位置に引き返しましょう
そしていよいよ分からなくなったときは
尾根に登ろう。
景色が開けたところに出れば
現在地がある程度分かるものですし
くっきりした尾根筋が見えればしめたものです
 
また、ガスなどでまったく見えないときは
ガスが退くまでとどまろう
その為のビバークはしっかりと準備しておこう

2013年11月15日金曜日

山での単独行遭難者推移

 
 
単独行は自分のペースでゆったり歩いたり
時間に制約されることが少ないため
最近、男性女性問わず増加傾向にある
しかし、その一面で
単独行者の遭難はグループよりも比率が高いようです
 
                 2002年  2011年
遭難者総数         1631人 2204人
単独行遭難者数       381人  761人 
死者・行方不明者総数    242人  275人
単独行死者・行方不明者数  100人 154人
 
数字から比較すると、10年間で遭難者総数は1.4倍だが
単独行の場合は2倍に増えている
死者行方不明者総数は同じく10年間で1.1倍に増えているが
単独行の死者行方不明者は1.5倍に増えている
 
やはり単独行の場合はそれだけリスクが高いということでしょうか
 
統計数字は
-ドキュメント単独行遭難-羽根田治著書より
   

2013年11月14日木曜日

山での危機管理<単独行>

 
一言で言って単独行は自由で気楽だ
第一に相手が上であっても下であっても
同行者のレベルに合わさなくていい
第二に時間を自由に使えること
長時間好きな写真を撮ることもできるし
花の観察なんかも出来る
第三に、コース変更や日程変更もある程度自由だ
 
しかし、いざというときには相談することは
できず、すべて一人で決断しないといけない
それが間違っていようがいまいが容赦はない
さらに装備や食料飲料水すべてにおいて
自前で整えておかなければならない
持ってきてないからといって
借りたりするわけにはいかないのです
 
次に、危険なところでは助け合うことができない
そしてもっとも怖いのは
熱中症にしろ低体温症にしろ
あるいは転倒による怪我にしろ
すべて自分で解決しないといけない
 
ときには身動きできずに救助すら
要請できないことも単独ではありうるということ
を考えるとリスクはあまりにも大きい
 
そういうリスクを背負って
敢えて単独行での山登りをしていること
それを自覚して慎重に行動することが求められている
 
 
テレビで毎日お肉の料理を
食べないかんとか放送してたので
早速、大きなトレイに入った
肉をワンパック買ってきた
もちろん、高級なものは買えないので
それなりのお値段で
 
しかし、たくさん有り過ぎて
昨日のお昼に焼き肉、晩にも焼き肉
そして、今日も焼き肉、げっぷが出た
しばらくは、見たくもない

2013年11月13日水曜日

山での危機管理<ルート変更>

 
 
山を歩いていて予定した
ルートを歩くのは普通のことなんですが
ときには予定していないルートを
歩くこともある
 
増水していて沢が渡れない
あるいは崖崩れや雪崩の危険など
予期せぬ出来事があって余儀なく変更するということもある
ということを考えて、歩くルートよりも
広範囲の地図を携行することが大切です
 
これは習慣づけないとなかなか実行しにくくて
ついおろそかになってしまいがちです
 
事例が少し異なるのですが
途中で出会った登山者の方との
お話しのなかで、あの道を歩くと近道になるらしいですよ
とか、直ぐ先のもう一つのピークからの
展望が素晴らしいから、この道を辿って下るとよいのでは
といった話を聞かされて
ついその気になって歩いたのはいいのですが
予定外の行動で地図はなく
ルートもかなり厳しく困難な道だったため
道迷いをしてしまい、遭難した
ということも起きている
 
また、教えた人も、実際には歩いたこともなく
又聞きだったという
より慎重を要する事例だ

2013年11月12日火曜日

山での危機管理<地図の把握>

 
 
山に登る事前準備として
地図を開き、歩くルートを確認し
ルート上のポイントを抑えていくが
そのポイントはいくつもある
出発地点、沢や尾根や峠
宿泊地、分岐地点、いくつかのピーク
そして岩場などの危険地点などなど
 
それらをチェックしたあと
尾根や沢、峠やピークなどの
名や特徴などを出来る限り詳細に
覚えること
 
これは山小屋のスタッフの方、あるいは
出会った登山者の方にその日の情報を得るうえで
非常に大切なこと
 
例えば、これから下る沢では増水していないかどうか
分岐地点で迷い易いところや
岩場など危険なところはないかどうかなどですが
地名を把握していないと
会話が成り立ちにくく
たとえ話ができたとしても
時間がかかり聞くべき事も聞けないで終わってしまう
 
特に大事なのは
事故ったとき、遭難したとき
救助を要請する際に地名を
把握していないと、どこで事故ったか
相手に伝えることが出来ない
もし、伝えることができたとしても
やはり時間にロスが生じ
救助に支障がでることは否めない

2013年11月11日月曜日

山での危機管理<怪我とファーストエイドキット>

 
 
山へは誰もが
綺麗な景色や楽しいことを頭に描いて登りに行く
そこで遭難したり事故を起こしたり
そんな悲劇を考えて登りに行く人など
一人もいない
 
なかにはより困難な山を目指す人が
いるがその人たちは特別な存在
当然に大きなリスクを覚悟してのハードな登山で
わたしたちとは別世界の人たち
 
一般の登山者は常に楽しいはずの山
ではあるのですが
それでもリスクはつきもの
アブ・蜂などの虫や毒蛇や動物に咬まれたり
転倒滑落して怪我をしたりして
長い間にはときに骨折など重度の怪我もすることがある
肉が裂けて、骨がむき出しになることもあるかも
血がドクドク出ているのを放置することは命取り
 
救助を待つ間の応急処置は…
包帯やポイズンリムーバ、三角巾、止血バンド、痛み止め、
滅菌ガーゼやはさみ、その他の薬などなど
それぞれに自分たちで考えての
ファーストエイドキットを携行することも
危機管理の一つです

2013年11月10日日曜日

山での危機管理<低体温症>

 
 
暑い山での熱中症に対して
寒い山で気をつけるのが低体温症
しかし、どんな症状が出るのかよく分からないのが
正直なところです
 
前兆はさむけと震えが始まり
カメラのシャッターが押せなくなったり
紐が結べなくなったりする
 
震えが激しくなり
歩行がよろめいたりし出す
 
震えは止まるが、歩行困難で会話が支離滅裂
 
呼吸が半分以下になり
昏睡状態が始まる
 
そして仮死状態になり、心肺停止となる
 
救護するには早い段階で風雨や風雪から逃れ
濡れた衣服を着替え
毛布などでくるんだりして
さらに熱中症とは反対に
頸部、脇、股の根本を温めたり
温かい飲み物を飲むなど
とにかく温めることが大切ですが
重症な患者には急激な加温は厳禁だそうだ
いち早く救出し病院へ運ぶことが一番のようです
 
熱中症も低体温症も
それぞれ夏山、冬山に限って起きるということではなく
気象条件によって起きるので要注意
 
休息をこまめにとったり
雨などで濡らしたりしない心がけとそれぞれの装備が必要です
そしてなによりも前兆の段階で早め早めの対策が大切なようで
その時期を逃した結果行動を続けて重症化してしまう
そうなると助かるものも助からないということでしょうか

2013年11月9日土曜日

山での危機管理<熱中症>

 
 
山を歩いていてときたま
足が痙ったり痙攣したりするときがある
少し休む治まるのだが
再び歩き始めるとまたまた痙攣が起きる
それは最初は右足の脹ら脛とかの
一部だったりするが
だんだんと太ももにあるいは左足も
やがてしびれが全身に広がり一歩も歩けなくなる
これは熱中症の症状で
放置しておくと死に至る場合もある
 
これには前兆があって
発汗、体の倦怠感、後頭部の痛み
息切れと疲労が痙攣の前には起きているようです
 
ただちに行動を中止し
涼しいところで頭部、頸部、脇、股の付け根を冷やし
水分塩分などを補給し、救助を要請することも
視野に入れて行動することが望ましい
 
-吉野川に架かる橋-

2013年11月8日金曜日

山での危機管理<沢>

 
沢歩きをするときには
降雨に注意しよう
流れる沢水が濁ってきたら
すぐにその場を離れ
尾根に上がれ
 
大きな川と違って
雨が降ると
小さな沢に流れ込む水量は
あっという間に増え急流になる
 
その速さは想像以上で
体に受ける水圧も想像以上
膝上まで来ると、足下をすくわれ
大人でも簡単に流されてしまう
 
 
 
紅葉がとうとう里へおりてきたようです
今朝のニュースでは
高の瀬峡がこの日曜日には見頃になるとか…
 
近くのお山に行ってきました
あと2週間ほどは
あちこちで楽しめることでしょう。

2013年11月7日木曜日

山での危機管理<転倒・滑落>

 
浮き石に乗るな!
雨に濡れた石や木の根に足を運ぶな!
 
夏山では冬山のように雪の滑りやすい斜面や
氷りついた岩場とか雪庇とかの難しい場面は
ないが、それでも転倒滑落は絶えず起きている。
 
冒頭のような原因で転倒滑落が
あるということは頭では理解できている
それにもかかわらず事故は突然に身に降り掛かる
 
なぜか
 
その原因をさらに突き詰めていくと
ザックが過重でバランスが崩れた
時間に余裕がなくなり急ぎすぎた
疲れていて体力が落ちていた
歩きながらカメラを取り出したりなど他ごとを
していて、注意力が散漫になっていた
ボーッと歩いていてうっかりと乗ってしまった
 
などなど必ず事故にいたる布石が存在している
あっ!しまった、やってしまった
と思ったときはすでに遅い
 
 
ジロウギュウ・丸石間

スーパー林道付近
 
高所のお山はすでに冬
ぐんと冷え込んできているので
風が強い日は寒い
来週辺りの気温は一桁以下になる日が
あるかもしれない
 

2013年11月6日水曜日

山での危機管理<登山届け>

 
北アルプスなどに行くと
登山口には必ず登山届けもしくは
入山届けの投函箱が備え付けられている
 
用紙には日程、ルートなどの山行計画と
入山者の住所など連絡先、宿泊野営地、
予備食・非常食、エスケープルートなどなどを
記入する
 
これを提出する人しない人さまざま
しない人の中には
山は自己責任で登っているから
提出の必要がないと言う方もおいでる
 
提出しないとどうなるのか
万一遭難にあったとき
捜査のしようがなく、死に至ることもある
 
実際に、家族との連絡に時間がかかったり
捜査の範囲が広範囲になったり
なかには行った山さえ分からないというケースも
 
四国の山では登山口に備え付けられているところは
少ないので、せめても家族には
登山届けを提出するつもりで渡しておこう
 
この場合、口頭だと
家族の方は山名や細かな
ルートなどは覚えきれない
口頭で伝えたばかりに
捜査に手間取り、
助からなかったということも起きている
 
登山届けを提出することも含めて
自己責任の範疇だと思ったほうがいいようです
 
治平谷入口

治平谷林道

治平谷沢
 
<画像は今日下見した治平谷登山口(徳島スーパー林道沿い)の様子>

2013年11月5日火曜日

山での危機管理<コンパスと地図>

 
 
山へ行く前にはいつも毎度のように
地図をプリントアウトして
コンパスと一緒に大事そうにして
持っていく
 
ところが、実際にそれを取り出して
使わなきゃいかんと切実に思うときは
すでに道迷いを起こしてしまったあと
 
これではいかんのです
地図とコンパスを使うのは
道迷いを起こさないためのもの
だから、前もって迷い易いところでは
その作業を邪魔臭がらずにしなきゃいかん
 
情けないことにいまだにこれができない
いつも迷い込んで
慌てて修正するもんで
時間をものすごくロスばっかりしてる
 
こんなことをいつまでもやってると
そのうち
本当の道迷い遭難をやらかしかねない
 
真剣に…直そうと考えている

2013年11月4日月曜日

つるりんの実

 
 
 
 
沢などを歩いていると
その付近の樹木が全部同じ方向に
傾いているのを目にすることがある
あるいはその上部周りで
太い木が根こそぎなぎ倒されていたり
ガレ場になっていたりする
 
積もった雪が樹木を押しつぶしたり
雪崩がなぎ倒したり土を押し流した跡として
そのような風景になるようだ
 
夏場のなにげない歩きでは
雪の持つ圧倒的な底力と怖さを知ることはないが
その沢で雪崩による遭難死を後日に知ったときに
言葉にならない重苦しさを感じる
 
しかし、山の怖さというものは
経験してみないことには
結局は分からずに終わってしまうのでしょうね
 
 
 
-豊受山三度ヶ崖から眺める-
 
右端・赤星山、真ん中・法皇湖
先日に歩いた天堤山の稜線と藤原集落
奥には兵庫山~野地峰~東光森山

2013年11月3日日曜日

山での危機管理

 
 
山を歩いていて
ひょいと雨や雪が降ってきたからといって
あるいは風が吹いてきたからといって
安易に岩場やザレたところや沢もしくは雪渓などで
ヤッケや雨具を着用したりすることをしてはならない
 
バランスを崩して転倒滑落する原因になったり
もしくは落石や雪崩れなどが起きたときに
危険を回避する咄嗟の行動ができないで
大きな事故に繋がってしまうから
 
前もって着用しておくか
少し我慢して
安全な場所で着用する習慣づけをしておこう

2013年11月2日土曜日

獣道

 
 
山をわざと道を外して適当に歩いていると
ひょこっと踏み跡を見つけることがよくあります
それは薄い踏み跡のときもありますが
希に人が歩いて踏み固めたような立派な道もある
半信半疑でその踏み跡を辿っていくと
やがて細くなり、消えてしまう。
しばらくしてやっと獣道だったと気がつく
 
しかし、その獣道を登山道にしてしまった人がいる
北アルプスのあの有名な表銀座コースは
もと獣道だったとか
それを登山道として整備した人は小林喜作
 
北アルプスの槍ヶ岳へ通じるルートとして
喜作新道と呼ばれて親しまれている
 
-おいしそうなアケビ-

2013年11月1日金曜日

満天の星空…

 
 
12月30日  夜8時 -8度  満天の星
その後すぐに崩れ、山は大荒れ。
12月31日  大晦日 暴風雪 停滞
 
昨夜は九州にあった低気圧が
日本海に入ったための一時的快晴となった
 
 
誰が満天の星空から
一転して暴風雪をともなった大荒れの天気に
なることを予測できただろうか
 
これは「いまだ下山せず」-泉康子-
の一節
 
山の天気は想像以上に変化が激しくかつ厳しい
気象による遭難死はかようにして起きる