2011年4月2日土曜日

大峰山系遭難死


大阪にお住まいの女性、3月24日に大峰山系の弥山に単独で出かけたのですが、28日になって母親からの警察への届けにより、ヘリで捜索したところ、29日に弥山近くで遺体で発見されました。

遺体に損傷はなく、警察の調べでは道迷いによる凍死ではないかと見ています。天川村北角から309号線を南西に走ったところに大川口登山口があり、そこから1563m鉄山ー1846m修復山ー1895m弥山へ登られたようです。遺体は弥山近くの登山道からわずかに20m離れた場所。

当日の天候はまずまずのいいお天気だったようです。しかし、このルート、鉄山パラダイスと言われている展望の好い鉄山までは問題ないのですが、迷ヶ岳からの合流点辺りからは迷い易く、特に修復山から弥山は注意して歩かないといけないルートのようです。

女性の方、年齢40歳、若くて体力は十分あるし、山経験20年のベテランでした。普段から山歩きに自信があったものと思われますが、冬山は無積雪期と異なって、山の様子が一変します。一度迷えばそこから抜け出すのは容易ではなく、焦りもがくほど体力は消耗する。登山道からわずかに20m、悔しいことです。

詳しいことは分かりませんので、これ以上のことは言えませんが、山登りにおける一般的な注意点、何度復誦しても復誦しすぎることはありません。

①道迷いが分かった時点でコンパスと地図、高度計、もしくはGPSを取り出し、現在地を確認せよ。②迷い込んだ場所まで引き返せ。③闇が迫ったり、ホワイトアウトになって視界が効かないときはそこに留まり動かず、ガスが退くかもしくは夜が明けるまでビバークせよ。④ビバークの装備、備えは忘れずにどんなときにもザックに。⑤ここから先は危険だなと思ったときには、自分の実力以上のことはせず、さっさと諦めて下山すること。⑥山の天気は変わりやすい、常に天候と相談せよ。

山にベテランの持つ油断は禁物、どんな登山家も一度や二度、油断から死に至る経験をしているようです。死に急がないよう、十分に気をつけましょう。

ご冥福をお祈りします。

0 件のコメント:

コメントを投稿