古本屋さんで小一時間粘って本を漁った
8冊ほど読みたいのが見つかった
その中の1冊、女優の沢村禎子さんが書いた
「私の浅草」というエッセイを早速読んでみた
冒頭に「あたりみかん」というエッセイがあった
いわゆるくず物のみかんのことで
形がふぞろいで大きすぎたり小さすぎたり
歪だったり少し皮の所に傷があったりするもので
味は値のつくものと少しも変わらないのですが
市場に出荷しても値段にならない
農家泣かせだ
しかし、これが市場に出回って買って行かれる方には
結構人気があって、なかには
値のつくものよりも相当に美味しいものがある
これに当たれば本当の当たりだ
妻の実家がみかんを作っている農家だが
家族はわざわざ値のつかないやや小粒
のみかんを好んで食べていた
農家なので当然のことなのですが
少し小粒のみかんが出荷されるみかんや
大粒のみかんより甘くて美味しいことを知っていたのです
こたつで、これ当たり、これ外れなどといっては
より分けて食べていた
みかんの形、皮の色つやや状態によって
甘いか酸っぱいかはたまただすっぽいのか
見た目にもすぐに選別できた
あたりはずれはみかんだけでなく
いろいろなものに当てはまりそうですね
-塔ノ丸、雪の風紋-
0 件のコメント:
コメントを投稿